厳島神社

平家一門は安芸国厳島神社の御分霊を守護神として安徳天皇の御座船に祀っていましたが、壇ノ浦の戦いで敗れた後、神霊は磯辺に打ち上げられて放置されていました。
里人に厳島の神より「早くしかるべく祀るように」との御神託があり、不思議に思った里人たちが告げられた場所に行ってみると、打ち上げられたままの神霊を発見したのです。

その後、社殿を造ってお祀りし、改めて安芸国厳島神社より御分霊を勧請しました。これが下関の厳島神社の由緒です。

厳島神社で是非ご覧いただきたいのは、鼓楼の大太鼓です。
1866（慶応2）年、第二次長州征伐の小倉口の戦いで高杉晋作が指揮する長州軍は大激戦の末、幕軍総督小笠原長行（老中）を破りました。小笠原長行は小倉城を脱出し戦線離脱、小倉藩はみずから城に火を放って敗走しました。
この戦いの戦利品として持ち帰った大太鼓が、高杉晋作が戦勝祈願を行った厳島神社に大御神へのお礼にと奉納されたのであります。