ふぐ百科(用語集・書籍・論文)

ふぐ関連の様々な用語・書籍・論文などを、独自の解説を添えてご紹介いたします。
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テトロドトキシン

テトロドトキシン

「テトロドトキシン」とは、強力な毒を持つことで知られているふぐの体内に蓄積している毒素です。
青酸カリの約1000倍といわれるほど強力な毒素であり、300度以上で加熱しても分解されず、解毒剤もなくわずか0.5〜1.0mg摂取しただけで致死量に達するという恐ろしい特徴があります。
テトロドトキシンはトラフグをはじめとする多くのふぐの仲間が持っており、ふぐ毒に関する正しい知識を持つ有資格者による除毒処理が必須となっています。万が一釣りなどでふぐを入手しても、素人が調理するのは非常に危険ですので絶対にやめましょう。

海の中では、ふぐが持つ強力な毒をほかの魚が本能的に察知し、食べるのを避けているのではないかという説があることからふぐは天敵が非常に少ない魚だといわれています。
大きな魚やカモメなどに食べられることはあっても人間と同じように食中毒を起こしているとみられていますが、高い知能を持つイルカはわざとふぐを刺激して放出されたテトロドトキシンを吸入し、酩酊状態を楽しんでいるという驚きの様子がSNSなどで度々話題となっています。
このような海で暮らす生き物たちの習性はもちろんですが、テトロドトキシンには解毒方法も含めてまだまだ謎が多く、人間にとっては大変危険な毒素であることには変わりありません。

ふぐ刺し

ふぐ刺し

「ふぐ刺し」とは、ふぐの身を熟練の職人の手によって捌いたお刺身です。
他の魚に比べて、身が厚くて固いふぐのお刺身はかなり薄く切られているのが大きな特徴となっており、薄造りに欠かせない専用の「ふぐ引き包丁」を使っています。
ふぐ料理と聞いてイメージする方が最も多いのがふぐ刺しであり、ふぐをいただくのが初めてという方にオススメの料理です。
透き通ったふぐのお刺身が大きなお皿の上に一枚一枚丁寧に盛り付けられた様子はまるで芸術品のような美しさで、1988年からは毎年下関で調理されたふぐ刺しが宮家へと献上されています。
ふぐ刺しはまず目で見て楽しめるのが魅力の一つですが、ふぐ本来の歯ごたえや繊細な旨味が堪能できるという点もふぐ料理の代表格といわれる所以です。
ふぐの旬は「秋の彼岸から春の彼岸まで」といわれており、冬の最高級食材として知られる一方で、ふぐが持つ豊富な栄養素は夏バテ予防にも効果があり、厳しい暑さの季節もふぐ刺しの涼しげな見た目が人気を博しています。

なお、大阪ではふぐのことを「てっぽう」と呼ぶことから、てっぽうのお刺身を略して「てっさ」と呼ばれています。

フグ食の科学 

fugu-shoku-no-kagaku
著者
酒井治己
出版社
生物研究社
初版
2021年3月15日
主な目次
はじめに (酒井治己)
第1章 フグという魚について (山野上祐介)
第2章 トラフグ日本海・東シナ海・瀬戸内海系群の資源評価と種苗放流の
直接効果 (片町太輔)
第3章 トラフグ養殖の経緯と陸上養殖 (山本義久)
第4章 トラフグの育種技術―バイオテクノロジーをフグ養殖へ利用する―
(吉川廣幸・吉浦康寿)
第5章 トラフグ属の鑑別と雑種 (高橋洋)
第6章 雑種のフグはどこに毒を持つのか (辰野竜平)
第7章 フグ模様による種の判別 (石田武志)
第8章 みがきフグの目利きの技とシステム開発 (中村誠・椎木友朗)
第9章 美味しさの秘密―フグはブリやタイとどこが違うか―
(宮崎泰幸・河邉真也)
第10章 独特な流通,これからの流通 (濱田英嗣)
第11章 フグ処理者免許統一に向けて (古川澄明)
第12章 ふく食文化礼讃 ―おわりにかえてー (鷲尾圭司)
詳細
山口県下関市・水産大学校内山口連携室

トラフグ物語―生産・流通・消費の構造変化 

著者
松浦勉
出版社
農林統計協会
初版
2017年1月25日
主な目次
まえがき
序 章 研究の分析視点、課題、方法
第1章 フグ延縄漁業の生産構造の変化(漁業編)
第2章 トラフグの蓄養業と養殖業の生産構造の変化 (蓄養殖業編)
第3章 フグ流通構造の変化(流通編)
第4章 フグ消費構造の変化(消費編)
補論 マフグの漁業生産と消費の動向
コラム
参考資料
あとがき
詳 細
農林統計協会公式ホームページ

習熟したふぐ処理師に相当する身欠きフグの目利きシステム

著 者
嶋 李仁, 中村 誠, 椎木 友朗, 渡邉 敏晃, 前田 俊道(水産大学校)
発行機関
一般社団法人 日本人間工学会
公開日
2020年8月20日
主な目次
1. はじめに
2. 設計と評価
3. 結果と考察
4. むすび
参考文献
詳 細
J-STAGE