「ふぐ刺し」とは?

ふぐ刺し=ふぐの薄造り

ふぐ刺しは、ふぐの身を薄造りにしたものです。
ふぐの一大消費地でもある関西では、ふぐ刺しを「てっさ」とも呼んでいます。

ふぐの身はよく締まっている分歯ごたえがあるため、食べやすくすることと、より旨味を感じていただくために熟練の職人が皿の柄が透けて見えるほど薄く切り、盛りつけています。

ふぐ刺しの盛り付け方の種類

盛り付け方は、刺身をできるだけ薄く引いて(ふぐ刺しの場合、刺身のさくを“切る”ではなく“引く”といいます)並べる方法と、少し厚めに引いてもう一度切り開いて並べる「二枚引き」という方法があります。

薄く引いた刺身は、縁を立たせて菊の花のように美しく盛り付ける「菊盛」にするのが一般的です。 二枚引きの刺身は一切れの面積が大きくなるため、牡丹の花びらに見たてて盛り付ける「牡丹盛」が一般的です。 その他、「鶴盛」「肥後盛」「玉盛」など職人が技巧を凝らした美しい飾り盛も多く考案されています。

ふぐの繊細な旨味とともに、職人による繊細かつ熟練した盛りつけの造形美も是非ご堪能ください。

「ふぐ刺し」について

「ふぐ刺し」の主な材料

ふぐ(身の部分)

ふぐの皮

ポン酢・お好みの薬味((小ネギ、もみじおろしなど)

「ふぐ刺し」の美味しい食べ方

ポン酢、もみじおろし、小ネギを添えていただきます。
寸ネギ(3〜4cm)を2〜3枚のお刺身で巻いて、ポン酢をつけてお召し上がりください。
刺身のまま食べるのが一番オススメですが、サッと湯にくぐらせてからしゃぶしゃぶのように食べるのも美味です。

ふぐ刺しは噛めば噛むほど口の中にふぐ独特の旨味が広がります。数枚をまとめて食べるもよし、一枚をじっくり味わって食べるもよし。お好みでふぐ刺しをお楽しみください。

「ふぐ刺し」の正しい食べ方

ふぐ刺しは、ふぐの身を薄造りにしたものです。
ふぐの一大消費地でもある関西では、ふぐ刺しを「てっさ」とも呼んでいます。

ふぐ刺しは皿の外側から円を描くように少しずつ皿を回転させ、刺身を順に美しく重ねながら中央が頂点になるように盛りつけていきます。
一般的に食べ物を箸で「下」からほじっていただくことは品位に欠けるため、ふぐ刺しも「上」となる中央からいただくのが正しい食べ方です。

しかし、大皿を複数人で囲む時に中央から手はつけにくく、また刺身は外側から順に並べていくため、外側の方が空気にさらされている時間も長く、乾燥を避けるためにも外側からいただくのは理にかなっているとも言えます。

では、正しいのはどちら?と聞かれると、当店では「内側からいただくのが正しい食べ方ですが、外側からいただくのも理由がないわけではない」とお答えしています。

刺身は薄いので1枚ずつではなく2〜3枚を一緒に、添えてあるネギやお好みの薬味とともにポン酢でいただくと、よりふぐの歯ごたえと深い旨味をお楽しみいただけます。
テレビで見るような、刺身をザザザっと一気に何枚もすくい上げる食べ方は、実は文化も品位もないもってのほかの食べ方だということも是非知っておいてください。

動画のご紹介

職人歴25年 ふぐ職人砂子真紀(すなこまさき)による、ふぐ刺し・とらふぐ刺身盛の調理の様子を動画でご紹介します。

味はもちろんの事、見た目も楽しんでもらえるよう、プロの職人ならではの技術をご覧いただけます。