広い海の中には、「ふぐの王様」で知られるトラフグ以外にもふぐの仲間が数多く暮らしています。
なかでもハコフグは、その名の通り箱のような四角い体型が魅力ですが、「幸せの黄色いサイコロ」ともいわれる種類が存在することをご存知でしょうか?
出会えたらラッキー?! ミナミハコフグとは
別名「幸せの黄色いサイコロ」と呼ばれているのは、ミナミハコフグの幼魚です。観賞魚として人気が高く、水族館ではアイドル的存在として多くの人々を魅了しています。
箱のような形状で「おちょぼ口」が可愛らしく、幼魚のうちは体色が鮮やかな黄色で、多数の黒い斑点模様が入っているのが特徴です。成長して大きくなると全長40cmほどになり、黄褐色の体色に白い斑点模様に変化します。
ミナミハコフグはフグ目ハコフグ科に分類され、太平洋やインド洋、南島大西洋の岩礁に生息している魚です。体の大部分が硬い甲板で包まれており、ハコフグによく似ていますが成魚は頭部や尾鰭に小さな黒点があるのが特徴です。
鮮やかな黄色なので、海の中を散策するダイバーからも「出会えたらラッキーな気分になれる」と人気がある一方、危険が迫ると神経毒のパフトキシンを含む粘液毒を放出するので注意が必要です。
綺麗な黄色の体色と斑点は、捕食者など自分に害を及ぼす他の生物に対する警告色の一種であると考えられています。
水族館で「推しふぐ」を見つけてみよう!
四角い体型が自動車デザインのモデルになったこともあるハコフグの仲間は、ミナミハコフグ以外にも「コンゴウフグ」がトナカイに似ているとして、クリスマスシーズンになると人気を博しています。
また、泳ぐUFOといわれている「ラクダハコフグ」など、ユニークな種類が多いので、ぜひ水族館に足を運んでお気に入りの「推しふぐ」を見つけてみてはいかがでしょうか?
ハコフグについては、ふぐマガでも過去に取り上げていますので、ぜひそちらもご覧ください。(世界的な自動車ブランドも注目?! 人気のハコフグ)