ふぐを知る・学ぶ

まるで目がついた風船? 「水ふぐ」とは

広い海の世界には「ふぐの王様」といわれるトラフグをはじめ、約100種類以上ものふぐの仲間が暮らしています。
ふぐマガでは、これまで可愛らしい見た目で親しまれているふぐを数多くご紹介してきましたが、なかには一部の地域で「水ふぐ」と呼ばれているふぐが存在することをご存知でしょうか?

バスケットボールのような見た目? 「水ふぐ」ことヨリトフグ

通称「水ふぐ」と呼ばれているふぐの仲間は、「ヨリトフグ」という海水魚です。フグ目フグ科に属しており、世界中の温暖な海に分布しています。国内では、太平洋側では千葉県以南、日本海側では富山県以南に分布している魚です。

主に静岡県沼津市や大分県大分市で「水ふぐ」と呼ばれており、その由来は水分が非常に多い魚だからという説や、釣りなどで引き上げる時に大量の海水を吸い込んでバスケットボールのように膨らんでいるからという説があります。
ちなみにその他の地域では「チョウチンフグ」、「カワフグ」、「デデフグ」と呼ばれることも。
また「ヨリトフグ」という名前は、釣り上げると急速に水を飲み込んで釣り糸が縒れてしまうことがあるため、「縒り糸(よりいと)」がなまって「ヨリト」と呼ばれるようになったといわれています。

ヨリトフグは、ふぐ毒に関する正しい知識・技術を持つ有資格者による適正な処理で食用可能な魚となっており、特に鍋や味噌汁、唐揚げなどの料理が定番となっていますが、市場ではほとんど生で流通することがない魚です。
有毒部位には他のふぐと同様に猛毒・テトロドトキシンが含まれているため、万が一釣り上げても自分で調理して食べてしまうことがないよう注意しましょう。

水族館で「推しふぐ」を探してみよう!

ヨリトフグは体長40cm前後になる魚で、体に棘がなく無数の細い線があるのが特徴です。
水族館などでは、まるで目がついた風船のようでプルプルとした見た目が可愛らしいと人気を博しています。

また、このほかにもふぐは箱のような形の「ハコフグ」や、犬の顔のような「コクテンフグ」などユニークな見た目の仲間が多いので、水族館へお出かけの際はぜひお気に入りの「推しふぐ」を見つけてみてはいかがでしょうか?

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