ふぐニュース

有毒部分が未処理のふぐを販売? 千葉・南房総で商品回収へ

ふぐの仲間の多くが体内に保有している猛毒「テトロドトキシン」。
そのため、ふぐは処理資格を持たない素人による調理は禁止されていますが、一方でふぐが他の魚に混じり誤って販売されるといったトラブルも度々報告されています。

そして、今回は千葉県南房総市で魚介販売店が有毒部分を除去していないふぐを販売していたことが発覚し、購入者に注意を呼びかけています。(写真:千葉県より)

直ちに販売中止・回収となったのは未処理の「コガネフグ」

直ちに販売中止・回収となったのは未処理の「コガネフグ」

2023年1月7日、千葉県は南房総市内の魚介販売店で有毒部分が処理されていないふぐが販売されていたと発表しました。
現在は販売が中止され、県の安房保健所によって店側に対してふぐを回収するなどの指導が行われました。幸いにもこれまでに健康被害は確認されていないということです。

千葉県によりますと、未処理のまま販売されていたのは「コガネフグ」(シロサバフグやクロサバフグの地方名の一つ)で、昨年9月ごろから近くの市場で購入したものを販売していたところ、店に立ち寄った方が「(有毒部分が除去されていない)丸フグが販売されている」と保健所に通報したことによって発覚しました。
お店側は調理師免許や販売認証はなく、県の調べに対して「売ってはいけないという知識がなかった」と説明し、直ちに販売中止・商品回収となりました。

千葉県衛生指導課は、「もしも購入したふぐを食べてしまい、しびれなどの症状が出たらすぐに医療機関を受診してください」と呼びかけています。

ふぐによる食中毒は全国で例年20〜30件

ふぐが誤って販売されてしまったケースは、過去にも「ちりめんパック」や煮干しに稚魚ふぐが混入した事例をはじめ、「ふぐ肝」が切り身パックに混入するなど度々トラブルが報告されています。
いずれも調理の際などに発見され、幸いにも健康被害は確認されていませんが、一方でふぐ処理の免許・資格を持たない素人が釣り上げてきたふぐを食べてしまって食中毒を引き起こすという事故が度々発生しています。

例年、ふぐによる食中毒は全国各地で20〜30件発生しているといわれていますので、今回の件によって「ふぐを素人が扱って食べてしまうのは危ない」という認識が一般にさらに広まり、食中毒がゼロになることを願うばかりです。

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