2018年9月21日、山口県下関市の南風泊(はえどまり)市場で本格的なふぐシーズン到来を告げる初競りが行われました。
ふぐの取扱量全国一を誇る下関の南風泊(はえどまり)市場での初競りは、マスコミからの注目度も高く、冬の味覚の王者であるとらふぐの市場価格動向に毎年多くの方が関心を寄せています。
注目! 今年のとらふぐのお値段は?
とらふぐの初競りが行われた南風泊(はえどまり)市場には、今年は天然とらふぐ130キロと養殖とらふぐ約4.5トンが並びました。
午前3時半ごろから「どうか、ええか」という競り人のかけ声が市場に響き、
とらふぐが次々と競り落とされていきました。
とらふぐの価格は、競り人と仲買人が黒い袋の中で指を握って、ほかの人に分からないように値段を交渉する「袋競り」という独特の方法で決められます。
今年は台風などの悪天候の影響もあり、昨年に比べてとらふぐの入荷量は300キロ減少しましたが、天然もののとらふぐの最高値は1キロ当たり1万9000円と、昨年と同じ値段となりました。
ふぐ食解禁130周年で期待が高まる今年のふぐシーズン
1974年から日本唯一のふぐ専門市場として親しまれてきた南風泊(はえどまり)市場は、施設の老朽化による建て替えの為、現施設での初競りは今回が最後となりました。
市場を運営している下関唐戸魚市場の見原宏社長は、「下関から今年もおいしいとらふぐを全国に届けたい」と話していました。
今回競り落とされたとらふぐは東京や大阪を中心に出荷され、来年2019年の3月ごろまでが今期のふぐシーズンとなります。
今年はふぐ食解禁130周年にあたるため、下関は例年以上にとらふぐ市場の盛り上がりに期待が寄せられています。
今シーズンの豊漁と安全を願いながら、130年前にとらふぐ料理が解禁されたことに感謝しつつ、おいしいとらふぐを今年もおおいに楽しみたいですね。