2022年9月26日(月)、ふぐの本場で知られる山口県下関市の南風泊(はえどまり)市場で本格的なふぐシーズン到来を告げる恒例の「初競り」が行なわれました!
※記事に使用している写真は過去の「初競り」のものです。
下関の大切な伝統行事「ふぐの初競り」
ふぐの取扱量が日本一を誇る下関の南風泊(はえどまり)市場で毎年9月下旬に行われている「初競り」は、ふぐの季節の到来を告げる大切な伝統行事であり、冬の高級食材であるトラフグの市場価格動向はマスコミをはじめ多くの方から関心が寄せられています。
「初競り」当日は、午前3時20分ごろから開始を告げるベルが鳴ると、競り人の「ええか、どうか」という威勢のいい掛け声とともに「袋競り」という下関伝統の方法で次々とふぐが競り落とされていきました。
袋競りは、他の人には分からないように筒状の黒い袋の中で仲買人と指を握り合ってふぐの値段を交渉していくという独特の方法です。
「初競り」は昨年に引き続き新型コロナウイルスの感染予防対策がしっかりとられた上で行なわれ、取引は15分ほどで終了しました。競り落とされたふぐは東京や大阪へと出荷されます。
注目のふぐ初競りの最高値は?
今シーズンの「ふぐの初競り」は、山口県荻市の見島沖や福島県相馬市沖などでとれた最高級の天然トラフグが200キロ、養殖もの1.5トンが競り落とされました。
1キロ当たりの最高値は昨年よりも2000円安い1万6000円となり、市場関係者によりますと9月に入っても続く残暑の影響で、(主にふぐ鍋など)ふぐの需要が上がらなかったことなどが主な要因の一つとみられています。
南風泊(はえどまり)市場を運営する下関唐戸魚市場の郷田祐一郎社長は、「今年は夏が暑かった分、冬も例年より寒くなる予報が出ている。寒いときが一番おいしい身の引き締まったふぐを全国のみなさんに食べていただきたい」と話しました。
いよいよ本格的に始まった今季のふぐシーズン。
これから来年2023年の3月ごろまでふぐが最も旬な時期が続いていきますので、この冬はおいしいトラフグの味をぜひお楽しみください!