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山口県・光市で3年ぶり「クサフグ産卵」観察会が開催

「クサフグの産卵地」として、山口県の天然記念物に指定されている光市・室積半島の鼓ヶ浦海岸で今年もクサフグの産卵が最盛期を迎えました。
光市では例年一般向けに産卵観察会が行われ、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で自粛が続いていましたが、今年は3年ぶりに見学が行われました!

初夏の風物詩 山口県・光市の「クサフグの産卵」

産卵地一帯が天然記念物に指定されている光市・室積半島の鼓ヶ浦海岸で、今年もクサフグの群れが波打ち際に押し寄せ、産卵が始まりました。
6月10日、11日には合計約4800匹にのぼるクサフグたちが神秘的な生命の営みを繰り広げ、産卵観察会に参加した地元の小学生をはじめ約20名がその様子を見守りました。

当日は、満潮を迎える前の午後3時ごろに体長15センチほどのクサフグの群れが岩場に現れ、雌が小石の隙間に黄色い卵を産み始めるとそこに雄が体を激しく動かしながら跳ね上がって放精し、海面が泡立つように白く染まりました。
受精した卵は3〜4日ほどで孵化し、産まれた稚魚が波に乗って沖へと出ます。

クサフグの産卵期は例年5月中旬から7月上旬のあいだに迎え、光市では初夏の風物詩として親しまれています。
産卵の最盛期は、5月下旬から6月中旬ごろにかけての新月や満月の日の満潮前(夕刻時)となり、これを元に産卵日が推定されます。
2022年の産卵推定日は6月10日、11日、25日、26日の夕刻時で、それに合わせて産卵観察が行われています。

クサフグの産卵を観察してみよう!

クサフグの産卵は、光市のほかにも神奈川県三浦市、愛知県南知多町、兵庫県神戸市、鹿児島県阿久根市、宮崎県延岡市などでも産卵が確認されています。
一部の地域では観察会も行われていますので、お近くにお住いの方は各地域のホームページなどをチェックの上、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

なお、クサフグは雄の偵察隊が産卵前に安全を確認しにくる習性があり、非常に用心深いことで知られているので、見学する際は産卵が始まるまでは静かにする、波打ち際へは絶対に近づかないなどといったルールはしっかり守ってくださいね。
また、岩場ですので安全な服装で監視員の指示に従ってクサフグの産卵を楽しみましょう。

今回ご紹介した山口県光市で行われている産卵観察会は、例年子供から高齢者の方まで幅広い年齢の方々で賑わっています。観光客の参加も可能ですので、来年以降ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
鼓ヶ浦海岸でクサフグの産卵観察を楽しんだあとは、ふぐの本場である下関でふぐ料理を味わうという、ふぐ三昧な観光コースを回ってみるのもよいかもしれませんね!(写真・光市教育委員会提供)

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