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トラフグ養殖技術に新たな一歩? ゲノム編集トラフグについて

突然ですが、「ゲノム編集食品」という言葉をご存知でしょうか?
ゲノム編集とは食品の遺伝子を改変することをいい、このゲノム編集を行えば従来の品種改良にかかる時間を大幅に短縮できるといわれています。

現在、日本ではゲノム編集食品として開発されたトマトとマダイが厚生労働省に流通が認められていますが、京都大学と京都市の企業「リージョナルフィッシュ」が共同開発したトラフグが国内3例目となるゲノム編集食品としての届け出を行い、2021年11月下旬から流通されることが決定しました。

成長速度が従来の約1.9倍に? 「ゲノム編集」のトラフグとは

今回、国内で3例目となるゲノム編集食品として流通が決定したトラフグは、京都大学と京都市の企業「リージョナルフィッシュ」が共同開発し、従来よりも成長のスピードが早くなるよう改良されているそうです。

具体的にはゲノム編集技術によって「レプチン受容体」という食欲を抑える遺伝子を取り除き、エサをよく食べるように改良されたことで食欲が旺盛になり、成長速度が約1.9倍に上がったそう。
一般的な養殖トラフグの場合は通常2年以上かかる飼育期間を短縮することができ、さらにエサの削減や環境負荷の低減といった様々なメリットが期待されています。
また、フグ毒「テトロドトキシン」を持つ部位などは従来のトラフグと変わらず、これまで通り加工できるとのこと。

このトラフグは「22世紀ふぐ」と名付けられ、まずはインターネット上で資金を募るクラウドファンディング限定でゲノム編集技術や生産過程などが詳しく伝えられた上で個人向けに試験販売を行い、好評だった場合には、その後はオンラインでの販売を想定しているそうです。
なお、ゲノム編集食品は「遺伝子組換え食品」のように外部から遺伝子を組み込むといったことはしていないため、従来のトラフグと安全性は変わらないとされており、国に届け出をすることで流通が可能となっています。

未来に向けて進化し続けるトラフグ養殖技術

トラフグの養殖技術は、日本各地で減少傾向にある天然トラフグの漁獲量を補うために、これまで長きにわたって多くの人々の努力によって進化し続けてきた歴史があります。
今回ご紹介したゲノム編集技術によって新たに開発された「22世紀ふぐ」をはじめ、日々研究が行われている養殖技術が様々な課題を乗り越えて、さらなる飛躍を遂げることを期待しましょう。

また、ふぐの取扱量が日本一を誇る下関を中心に、天然トラフグの資源保全といったこれまでの歴史と文化を守る取り組みも各地で積極的に行われていますので、ぜひ天然と養殖のトラフグの味や食感の違いを食べ比べてみてはいかがでしょうか?

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