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初夏の風物詩・クサフグの産卵シーズン到来! 今年も各地で観測

毎年5月中旬から7月上旬のあいだに産卵期を迎えるクサフグ。
産卵が行われる地域では初夏の風物詩として大切な行事の一つとなっており、今年もクサフグの産卵で有名な山口県光市をはじめ、鹿児島や宮崎などでも命をつなぐ営みが確認されています。

今回は、神秘的な光景を繰り広げるクサフグの特徴や産卵についてご紹介します。

釣れてほしくない魚ランキング上位? クサフグの特徴

フグ目フグ科トラフグ属に分類されるクサフグは、背面が緑っぽい特徴を持つのが名前の由来となっている魚です。体は小さくとも他のふぐと同様に猛毒を持っており、内臓や皮が強毒なことで知られています。

食用としては、お刺身や鍋、味噌汁や唐揚げなどにしていただくのがオススメですが、危険な毒を持つので決して素人で判断せず、必ずふぐ調理師免許を持つ方が調理をしてください。

また、クサフグは「餌取り名人の外道」と呼ばれるほど多くの釣り人のあいだでは悩ましい存在なことで有名な魚でもあり、釣れてほしくない魚ランキングでは上位に位置するほどです。
その一方で、クサフグの産卵シーズンを初夏の風物詩として待ちわびている方も多くいらっしゃるので、まさに多彩(?)な魅力を持つふぐの仲間ですね。

今年も各地で観測されているクサフグの産卵

今年も各地で観測されているクサフグの産卵

5月中旬から7月上旬ごろに産卵期を迎えるクサフグは、早いところでは5月に愛知県南知多町大井の海岸の波打ち際に集まっているところを確認されています。
そのほかには、兵庫県神戸市、宮崎県延岡市、鹿児島県阿久根市、そして山口県光市などでも産卵が確認されており、今年は多くが新型コロナウイルス感染拡大防止のため自粛となったものの一部地域では観察会が開催され、参加者が見守る中で命をつなぐ営みが繰り広げられました。

クサフグは各地にある産卵に適した海岸を選んでやってくる習性があり、山口県光市では5月下旬から6月中旬にかけての新月や満月の日の満潮前(夕刻時)に産卵の最盛期を迎えることから、これを元に産卵が行われる日を推定して観察が行われています。
クサフグの産卵観測については、ふぐマガでも過去に取り上げていますので是非そちらもご覧ください。(初夏しか見られない! 山口県光市の海岸で今年もクサフグ産卵を観測)

例年は山口県光市でも一般向けに産卵観察会を開催

クサフグの生態や産卵についてご紹介しました。クサフグ産卵スポットのなかでも、山口県光市は産卵地一帯が天然記念物に指定されており、例年であれば毎年一般向けに産卵観察会が行われています。
今年は残念ながら、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止のため見学は自粛となりましたが、終息して山口県を訪れた際はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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