2019年2月9日(土)、下関市の恵比須神社で「ふくの日祈願祭」が開催されました。
1980年に下関ふく連盟が、語呂合わせで2月9日を「ふくの日」として制定し、以降2月9日は毎年ふぐの豊漁や航海の安全、発展を祈る祈願祭が執り行われています。
39回目を迎えた「ふくの日祈願祭」
2019年で39回目を迎えた「ふくの日祈願祭」は、海や商売繁盛の神が祭られている下関市の恵比須神社で開催されています。
祈願祭当日は、南風泊市場や仲卸業者を中心とした約60人の水産・行政・国県市議会・観光団体の方々が、背中にふぐの絵が描かれた法被を着て参拝しました。
当日はあいにくのぐずついた天候でしたが、境内の石段を参列者が連なって上り、水揚げされたばかりの約4キロのとらふぐ2匹やタイなどのお供え物を玉串とともに奉納し、今シーズンのふぐの豊漁や航海の安全、ふぐ業界の発展を祈願しました。
下関ふく連盟の見原宏理事長は、「ふぐの本場・下関の食文化の魅力を若い人たちなどへ伝える活動に力を入れ、ふぐが旬の時期である2月は引き続き「ふく食」の拡大に努めたい」と話しました。
下関市内の小中学校では「ふく給食」も
下関市内の小中学校や幼稚園では2月9日の「ふくの日」にちなんで、8日(金)の学校給食にふぐ鍋が登場しました。
市内の向井小学校には前田晋太郎市長も参加し、マフグや白菜、大根などが入ったみそ仕立てのふぐ鍋を一緒に味わいました。
下関市では、子供達に地元の特産品や食文化を知ってもらおうと教育委員会によって1994年度から学校給食にふぐが提供されています。
こうした取り組みは「ふぐ食解禁130年」を迎えた下関ならでは。地元の子供たちが幼い頃からふぐを味わうことで、ふぐの取扱量日本一の下関の誇りと伝統を守り続ける未来へとつながっていくのではないでしょうか。
2月9日は「ふくの日」という認識が全国でも浸透し、節分の日の恵方巻きのように各家庭が「福(ふく)」を祈ってふぐを食べる習慣が広がる未来もありえるかもしれませんね。