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ふぐと同じ毒を持つ生物? 警視庁が注意呼びかけ

ふぐが体内に保有するテトロドトキシンは、青酸カリのおよそ1,000倍の毒力ともいわれる恐ろしい猛毒です。
実はこのテトロドトキシンはふぐ以外にも持っているものがおり、なかでも「ヒョウモンダコ」というタコの仲間が海の岩場で目撃されることがあるため、夏の行楽シーズンを迎えた海水浴場に警視庁が注意を呼びかけています。

ふぐ以上に危険?! ヒョウモンダコとは

ヒョウモンダコは、マダコ亜目マダコ科に属する生き物です。体は褐色で一般的にみられるタコと同じような姿をしていますが、興奮状態になると浮かび上がる青い斑点を持ち、見た目が美しいタコとしても知られています。
身の危険を感じると噛みついてくる習性があり、唾液に高濃度のテトロドトキシンを持っているため、ふぐ以上に危険ともいわれています。

本来ヒョウモンダコは太平洋側の熱帯域や亜熱帯域に生息していますが、地球温暖化による海水温度上昇の影響で、日本でも目撃されることが多くなっています。国内では千葉以南の太平洋側や、福井県以南の日本海側で目撃情報があるため、あらためて注意が呼びかけられました。

テトロドトキシンはわずか0.5〜1.0mg摂取するだけで致死量に達し、解毒剤もなく300度以上で加熱しても分解され、誤って口にしてしまうと最悪の場合は死亡に至ることもある猛毒です。もしも海岸でヒョウモンダコを見かけても、絶対に触ったり近付いたりしないようにしましょう。

ふぐなど海の生き物を見かけたら注意しよう!

ふぐが持つ猛毒テトロドトキシンによる食中毒事故は、例年全国各地で20〜30件発生しているといわれており、原因の多くがふぐの調理免許・資格を持たない素人が釣り上げてきた食べてしまったというケースです。
「自分は大丈夫」と過信するのは大変危険なので、絶対にふぐを素人判断で調理したり、人にあげたりするのは避けましょう。

また近年は、海岸で魚が大量に打ち上げられたという事例も全国各地で報告されています。ふぐ以外にも、海で暮らす生き物のなかには素手で触るだけで棘が刺さるなど危険を及ぼすものもいるので、死骸を見かけてもむやみに近付いたり触れたりしないよう注意してください。
特に多くの海水浴場が賑わう夏の行楽シーズンは、大人はもちろん、お子さんが誤って生き物に近づかないようしっかりとガードしてあげてくださいね。

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