ふぐニュース

今年も出航! ふぐ延縄(はえなわ)漁船出航式

2017年9月1日(金)午前9時より、下関市彦島の南風泊(はえどまり)市場にて山口県延縄協議会主催の「山口県ふぐ延縄船団」の出航式が行われました。
集まったふぐ関係者約100名が出航を見送り、航海の安全と豊漁を祈願しました。

安全と豊漁の願いを込めた出航式

毎年この時期に行われている出航式は、ふぐ延縄漁業の漁期に向けて航海の安全と豊漁を祈願するとともに、ふぐ漁関係者がふぐシーズンの到来を喜ぶ式典でもあります。

今年の出航式は、処々で青空も見える穏やかな日差しの中開催されました。
原資となるふぐ保護のために毎年ふぐの稚魚放流も行うため、今年は約10cmサイズのトラフグの稚魚3000匹を乗せた山口県延縄協議会所属の3隻の出航船が日本海に向けて出航しました。

「山口県延縄協議会」は県内の延縄漁業者で組織する団体で、現在所属している漁船は57隻。2017年3月末までこれらの漁船が順次出航し、萩・見島沖から長崎県対馬沖を中心にトラフグのほか、マフグ、サバフグの漁を行います。

山口県延縄協議会の吉村正義会長は、昨シーズンのふぐの水揚げ量が前年よりも順調に伸びたことに触れ、今季も安全な漁とさらなる大漁を祈願していました。

トラフグの資源確保活動も

今回行われたトラフグ稚魚放流の他にも、天然トラフグの資源確保のために、日本海・九州西広域漁業調整委員会によって毎年約50万匹のトラフグ稚魚放流が行われています。
稚魚放流以外にも、瀬戸内海では20cm以下のトラフグ漁獲を禁止する取り組みも進められています。

天然トラフグの漁獲量が年々減少傾向にある中、こうした天然トラフグの資源確保・保護活動にも毎年力を入れており、今後の資源回復に期待が寄せられています。

マスコミからの注目度が増してきている出航式

地元のみならず、全国版のテレビ局や新聞社など、多くのマスコミも出航式に訪れていて、関係者はインタビューなどの取材対応に追われていました。

式典に参加した、下関市の老舗ふぐ問屋を営む酒井商店代表・酒井一氏は「船団長だけでなく、私たちふぐに関るものにとっても“これからふぐシーズンが始まるぞ!”と、気が引き締まる思いで(出航船に)手を振っています。例年に比べマスコミの人数が多いのと、ドローンまで使用して撮影しているのを見ると、注目度が高まっているのだろうと感じました。」と話していました。

酒井氏が述べるようにここ数年、この出航式に注目するメディアも増えている事からも、消費者側のふぐへの関心が高まっている事がうかがえるのではないでしょうか。

今年のふぐの初競りは9月20日頃が見込まれています。これからますます注目度が高まるふぐシーズンに向け、消費者へおいしいフグを届けていただくためにも、今年も漁船のみなさんの航海の安全と大漁を願います。

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