ふぐを知る・学ぶ

仙人と呼ばれるフグがいる? 「センニンフグ」の魅力について

フグの王様・トラフグをはじめ、世界には約100種類以上ものフグが生息しているといわれています。
「ふぐマガ」では、これまで様々なフグの仲間をご紹介してきましたが、実は中には「仙人」という名前が付けられた種類が存在することをご存知でしょうか?

サバフグの仲間「センニンフグ」とは?

センニンフグ(仙人河豚)は、フグ目フグ科サバフグ属に分類される魚です。
西太平洋からインド洋、国内では本州中部以南の各地にも分布しており、沖合に多く生息し、水深300mほどの深さから漁獲されることもあります。外洋性が強い種のため、見かけることは少ない珍しいフグです。
成長すると全長1mを超えることもある大型種として知られており、他のサバフグ属魚類に比べると体は細長く、銀灰色の体背面に黒い斑点が点在しているのが特徴です。

筋肉や皮、白子をはじめとする内臓全てに毒があり、食用不可となっているので市場には出回りませんが、万が一釣り上げた場合などは決して口にしないよう注意が必要です。中毒例も報告されています。

名前に「仙人」と付けられた由来は不明ですが、プックリと膨らんだ可愛らしいイメージが強いフグに対し、痩せ細ったようなスレンダーな姿がまるで仙人のようだからという説や、「1,000人(センニン)」が命を落とすほどの猛毒を持っているからといった様々な説があります。

水族館でじっくり観察してみよう

センニンフグは、フグの中では珍しい種類の魚ですが、水族館で鑑賞できる場合があります。
しかし、飼育が難しく、毎回お目にかかれる種類ではないそうなので、もしも見かけた場合はフグの一般的なイメージとは異なる細長い姿をじっくり観察してみてください。

なお、フグの本場・下関でも、100種類以上のフグの仲間を展示している水族館「海響館」(※改修工事に伴い令和6年12月1日(日)〜令和7年夏ごろまで休館中)で見ることができるので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
なお生き物の状態や季節などによって、展示内容が変更となっている可能性がございますので、最新の情報は公式サイトをご確認ください。

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