ふぐを知る・学ぶ

実はふぐの仲間だった?! マンボウとふぐの共通点

大きな体で、ゆっくり泳ぐ姿が水族館などで人気のマンボウ。

ユニークな体型が特徴的なマンボウの祖先は、実はふぐであることをご存知でしょうか? マンボウは生物学ではフグ目に分類される、ふぐの仲間なのです。

今回はふぐが進化した姿、マンボウをご紹介いたします。

分類はフグ目マンボウ科!? マンボウの特徴

マンボウは生物学では、「フグ目マンボウ科マンボウ属」に分類されています。

世界中の暖かい沖合に広く生息していて、大型のマンボウになると全長3メートル、体重2トンを超える世界最大の硬骨魚類として知られています。ほとんどの魚類の骨格は硬骨でできており、マンボウより体が大きなサメは骨格が軟骨でできている軟骨魚類に分類されています。

マンボウは生態にまだまだ謎が多く、現在も研究が進められています。
海面から1mほどジャンプをする習性があり、体に付いている寄生虫を振り落とすためなど諸説がありますが、はっきりとした理由はよくわかっていません。
なお、「マンボウはジャンプした衝撃で死んでしまう」なんていう噂もありますが、実際に水族館で元気にジャンプするマンボウの姿をご覧いただければ、噂が事実ではないことがおわかりいただけると思います。

海面をのんびりと泳ぐイメージが一般的に強く、主に海面に漂っているプランクトンやクラゲを食べていると考えられていましたが、実は深海に潜りカニやイカも食べていることが判明しています。

大きな体はふぐの進化系!? ふぐとマンボウの共通点

マンボウは、主に沿岸や近海に生息しているふぐが外洋へ拠点を広げて進化した姿といわれ、マンボウの体の特徴はふぐから影響を受けていると考えられています。

ふぐは、ほかの魚に丸呑みされて捕食されないように体を大きく膨らませることによって身を守ろうとする習性があります。
ふぐは肋骨などのお腹の骨がないため、内臓を傷つけずに体を大きく膨らませることができる骨格に進化していきました。

一方のマンボウは、顔の周りには骨がありますが背中周りやお腹には骨がなく、ふぐに似た骨格の特徴を持っています。
祖先であるふぐからの進化の過程で、骨格は受け継いだまま、体を膨らませて大きくなる能力ではなく大きな体を手に入れたのではないかといわれています。

マンボウは「尾びれ」がないことも大きな特徴です。一般的な魚は「尾びれ」を使って泳ぎますが、マンボウは「背びれ」と「尻びれ」を左右に振って泳ぎます。
ふぐには「尾びれ」がありますが使うことは少なく、マンボウと同じように「背びれ」と「尻びれ」を使って泳ぎます。

なぜマンボウには「尾びれ」がないのかはわかっていませんが、ふぐの子孫であるが故に泳ぎ方を受け継いだといえるのではないでしょうか。

今後ふぐの新種も発見されるかも?!

2017年には、新種のマンボウ「カクレマンボウ」が発見されました。
マンボウ属に新種が加わるのは125年ぶりとなり、海にはまだまだ謎が多いことを世界に知らしめました。

今回はふぐから独自の進化を遂げたマンボウをクローズアップしてみましたが、ふぐの仲間としてフグ目に分類されている種類は、3亜目9科101属で構成され、357種が所属しています。この中にはトラフグはもちろん、ハコフグやハリセンボンのほか、カワハギも属しています。
ふぐの仲間と一口で言っても、見た目も大きさも様々な種類があることに驚かされます。

今後、いまだ人類が出会ったことのない新種のふぐや、さらなる進化を遂げたふぐの子孫が、広い海のどこかで発見されるかもしれませんね。

さかいの夏ふぐ
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