2024年2月9日(金)、ふぐの本場・山口県下関市で毎年恒例となっている「ふくの日祈願祭」が今年も行われました!
下関では、ふぐは「幸福を呼ぶ魚」として「ふく(福)」と呼ばれており、1980年に下関ふく連盟が語呂合わせで2月9日を「ふくの日」と制定し、以降当日は毎年ふぐ漁の豊漁と航海安全、そしてふぐ業界の発展を祈るため祈願祭が行われています。
※記事に使用している写真は過去の「ふくの日祈願祭」のものです。
44回目を迎えた下関の伝統行事「ふくの日祈願祭」
今年で44回目を迎えた「ふくの日祈願祭」は、海や商売繁盛の神様が祀られている下関市南部町の恵美須神社で開催されている行事です。
当日は水産関係者ら約60名が参加し、長崎県の対馬沖で獲れた約3.5キロのトラフグ2匹をはじめ、様々なお供え物を載せた皿を持って境内の石段を連なって上り、玉串とともに祭壇に奉納しました。神職が祝詞をあげて今シーズンの豊漁や航海安全、業界の発展を祈願しました。
下関ふく連盟の郷田祐一郎理事長は、「久しぶりに新型コロナウィルスの影響による行動制限がないふぐシーズンとなり、外食やインバウンドも需要が復活してきています。白子も今が一番おいしい時期なので、ぜひ多くの方に食べていただきたい」と話しました。
同連盟によると、今シーズンは昨年からの寒波で海水温が下がった影響で順調な水揚げとなっており、相場も上向きになっているということです。
当日は下関市内の小中学校に「ふく給食」が登場!
「ふくの日」当日は、下関市内の小中学校などで「ふく給食」が今年も提供されました。
地元の特産品や食文化を知ってもらおうと、市の教育委員会によって1994年度から行われている取り組みで、マフグを使ったふぐ鍋を多くの子供達が堪能しました。
また下関のふぐや海の環境について学ぶ特別授業が行われたほか、市内2ヶ所の老人ホームにも「福(ふく)」のおすそ分けとしてふぐ刺しが贈られました。
こうした取り組みはまさに「ふぐの本場」ならではともいえますが、将来的には節分の日の恵方巻きのように全国に習慣が広がり、2月の定番行事として「ふくの日」には食卓にふぐ料理が並ぶ日が来るかもしれませんね!