ふぐニュース

稚魚ふぐが「ちりめん」パックに混入! スーパーが自主回収へ

猛毒・テトロドトキシンを持つことで知られているふぐ。
ふぐ処理の資格・免許を持たない素人による調理は大変危険なため禁じられていますが、一方でふぐが他の魚に混じって誤って販売されてしまったケースが度々起こり問題に。

そして、今回は愛知県尾張旭市のスーパーで販売されていた「ちりめんじゃこ」のパックにふぐの稚魚が混入していたことが発覚し、インターネット上を中心に注目を集めています。

体長3.5センチほどのふぐの稚魚が混入、自主回収へ

ふぐの稚魚が混入していたことが発覚したのは、2022年6月4日から7日にかけて愛知県尾張旭市のスーパーで販売された「ちりめんじゃこ」のパックでした。
愛知県によりますと、8日にお店でちりめんじゃこのパックを購入した方から「ふぐが混じっている」と保健所に連絡があり、その後の調査で体長3.5センチほどのふぐの稚魚が混入しているのが確認されたということです。

現在のところふぐの混入は1件確認されているのみですが、今回問題が起こったスーパーではちりめんじゃこのパックを816パックと1キロ入りの箱24箱販売していたため自主回収が進められ、愛知県側から「絶対に食べずにお店に連絡してください」と呼びかけが行われました。

なお、ふぐの混入が確認されたちりめんじゃこのパックを購入した方のご家族は「ふぐの稚魚のようなものを2匹ほど食べた」と話しているものの、幸いにも現在のところ健康状態に異常はないとのことです。

「シロサバ」とみられる稚魚が混入

今回、ちりめんじゃこのパックに混入が確認されたのは「シロサバフグ」の稚魚とみられ、ちりめんじゃこの原材料となっているイワシの稚魚を捕獲したときに混入し、スーパーで小分けにする際に見落として取り除くことができなかった可能性があるとみられています。

ふぐは、貝類やヒトデを食べることでテトロドトキシンを体内に蓄積させていくため、成長したふぐに比べて稚魚の場合は毒素が蓄積している可能性が比較的低いとされていますが、誤って食べると大変危険なことには変わりありません。
万が一ふぐの有毒部位を食べた場合は、しびれや運動麻痺の神経症状をはじめ、最悪の場合は命を落とす恐れがあります。

ふぐを素人判断で調理するのはダメ、絶対!

ふぐが誤って販売されてしまったケースは、過去にも煮干しの中への稚魚の混入をはじめ、「ふぐ肝」が切り身パックに混入した例など、数多くのトラブルが報告されています。
いずれも調理の際などに発見され幸い大事には至りませんでしたが、一方で釣り上げたふぐを処理資格・免許を持たない素人が調理してしまった結果「ふぐ中毒」を引き起こした事故が度々発生しています。

今回の件によって、「ふぐは素人判断で食べるのは危険だ」という認識が一般にさらに広まり、ふぐによる食中毒がゼロになることを願ってやみません。

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