フグの取扱量日本一を誇る山口県下関市の南風泊(はえどまり)市場にて、新春恒例となっているフグの初競りが2017年1月4日早朝より行われました。
2017年のフグ初値は?
競り人が黒い筒状の袋に手を入れ「ええか、ええか」という威勢の良い掛け声をかける中、仲買人が袋の中で競り人の指を握って買値を伝える「袋競り」という方法で、次々とトラフグなどが競り落とされていきました。
ちなみに、この袋競りを市場で採用しているのは南風泊市場だけというほど、独特で個性的なものだそうです。
この日取り扱われたトラフグは、山口県沖の日本海や瀬戸内海で採れた天然もの4.8トン、養殖5トンと、初競りとしては上々の取扱量になりました。
水揚げ時期の出遅れもあり、今年の最高値は1キロあたり1万8,000円と、昨年より6,000円の高値となりましたが、今後水揚げ量が増え、消費者にも嬉しい安定した価格になることを期待したいですね。
シーズン真っ最中のふぐに高い関心
2016年10月には、水産物としては初めて地理的表示保護制度(GI)の対象として「下関ふく」が登録されたこともあり、市場を運営する下関唐戸魚市場の見原宏社長は、「下関から品質の高い安心安全のふくを、全国はもちろん海外にも広げていきたい」と話していました。
シーズン真っ只中ということもあり、例年初競りは高い関心が寄せられています。今年も、早朝にも関わらず地元の国会議員、県会議員、市会議員、市長など、各方面のトップの方々やマスコミも多く集まっていました。
初競りにかけられた競り落とされたトラフグは、東京や大阪などの大都市を中心に出荷されていきました。
新たな年に“フク”を招き入れてくれる?! かもしれないフグを、今年も美味しくいただきたいですね。