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下関「海響館」の論文が話題に! フグが目をつむる仕組み

冬の最高級食材として知られるトラフグをはじめ、一部のフグの仲間たちがまるでウインクするかのように「目をつむる」という魚類では珍しい特徴を持っています。

しかし、意外なことにフグがどんな時にどうやって目をつむるのか、その仕組みについてはこれまであまり知られていませんでしたが、山口県下関市の水族館「海響館」が論文を発表し、今大きな話題を集めています!

意外と知られていない? フグが目をつむる仕組み

私たち人間や、陸上で暮らす多くの動物たちが瞼を持ち「目をつむる」のは、一般的には主に目を異物から守ったり、乾燥を防いだりするのが目的だとされています。
一方、水中で暮らす魚たちには瞼がなく、ほとんどの種類が目をつむることができません。
ところが、フグはまるでウインクするかのように目を閉じて、陸上で暮らす動物たちのように目をつむることができる大変珍しい魚として知られていましたが、実は目をつむる仕組みについては謎の多い魚でした。

しかし、フグの本場・山口県下関市の水族館「海響館」が今回発表した論文では、周りの皮膚や筋肉がフグの目の中心に向かって巾着袋を絞るように同心円状に収束し、眼球を覆うことで目をつむっていることが明らかになりました。
また、瞼を閉じることで目をつむる私たち人間とは仕組みが異なるものの、フグが目をつむる目的は異物や刺激から眼球を守っているためだと考えられています。

フグ以外にも目をつむる海の生き物がいる?

海で暮らす生き物たちのなかには、実はフグのように目を閉じる仕組みを持つものもいます。
特にサメやエイなどがよく知られていますが、人間のように瞼で目を閉じたりフグのように皮膚や筋肉を使って目を覆ったりしているのではなく、サメの場合は「瞬膜」と呼ばれる眼球の表面を保護するための膜を使っています。

そのため、やはりフグだけがウインクするように目をつむる魚として、海で暮らす生き物のなかでは大変珍しい存在なのです。なぜ魚のなかでフグが目をつむれるようになったのか進化の過程などは謎に包まれていますが、今後の研究に期待しましょう!

下関の水族館「海響館」でフグ観察を楽しもう!

今回、「フグが目をつむる」仕組みについて論文を発表した山口県下関市の水族館「海響館」は、展示されているフグの種類が世界一を誇る、フグの本場・下関を代表する観光スポットです。
下関を訪れた際は、是非フグの仲間たちがウインクするところや、可愛らしい姿や形をじっくり観察してみてはいかがでしょうか?

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