フグの産地・集積地と言えば「下関」と答える方が多いとは思いますが、日本でフグの消費地と言えば「大阪」だと言う方も多いのではないでしょうか。
全国のふぐ消費量の60%を占める一大消費地である大阪に、来春にも大きな変化が訪れそうです。
大阪のふぐ条例が70年ぶりに改正
大阪府では、フグの販売や加工は「食品衛生法」と「大阪府ふぐ販売営業等の規制に関する条例」で規制がされています。
この条例は1948(昭和23)年に、全国に先駆けて制定されたものですが、2018年春にも改正する方針を決定しました。
営業許可が必要な範囲を限定(緩和)し、あらかじめ除毒された切り身を使用すれば、一般の飲食店で許可がなくてもふぐ刺しやふぐ鍋を提供することが可能になります。
これまで他県より厳しい規制がありながらも、全国屈指のふぐ消費地である大阪は、この規制緩和でますますふぐの消費量が加速するのではと、業界関係者は期待を寄せています。
具体的な条例の改正内容とは?
大阪府では、これまでは生の食材としてふぐを提供する場合、除毒作業に加え、調理や料理の提供にも府の許可が必要でした。
しかし、来春の改正案ではふぐの除毒処理の作業そのものは許可制とし、許可を受けた処理師によって提供される切り身を用いた調理や料理の提供には、許可が不要となるのです。
他28道府県では、除毒されたふぐの切り身を用いた調理には許可は不要であることから、規制が厳しいのではとの声があがり、今回の改正案の公表となりました。
大阪ならではのふぐ文化発展に期待
これまでの専門店以外でも多くの飲食店でふぐが食べられるとなると、大阪府民はもちろん、観光客にとっても歓迎される条例改正になるのではないでしょうか。
大阪ならではの新たなふぐ料理の出現にも期待ができそうです。
来春からの、大阪ふぐ事情に注目です!