ふぐを知る・学ぶ

謎多き魚・ふぐと不思議な生態を持つ魚たち

ふぐはプクッと膨らんだ姿が可愛らしい見た目とは裏腹に、恐ろしい猛毒「テトロドトキシン」を持つなど、その不思議な生態が珍しい魚でもあります。
そして、広い海のなかには、ふぐ以外にも謎に包まれたユニークな生態を持つ魚がたくさん暮らしています。

そこで今回は、ふぐをはじめとする不思議な生態の魚たちをご紹介します!

可愛らしい見た目だけじゃない! ふぐの不思議な生態

「ふぐの王様」といわれているトラフグを筆頭に、海には様々な種類のふぐの仲間が生息しています。
ふぐ毒として知られる猛毒「テトロドトキシン」を持っていたり、身を守るために水や空気を吸い込んで膨らんだりする習性は多くの方がご存知なのではないでしょうか?

そのほかにも、ふぐは敵を威嚇するために「カチッカチッ」、「ブーブー」と鳴く習性を持ち、時にはウインクするかのように目をつむったり、「潜砂行動」と呼ばれる砂に潜る習性を持っていたりと、ユニークな顔立ちだけではない独特な生態がふぐの魅力でもあります。

また、珍しい箱型の体が自動車のデザインにも影響を与えたハコフグや、体中が鋭いトゲに覆われているふぐの仲間・ハリセンボン、奄美大島沖の海底で直径2メートルもの美しいミステリーサークルが話題となったアマミホシゾラフグなど、その不思議な体と習性で一躍有名となったふぐもいます。

まだまだ謎も多い個性豊かな生態を持つ魚たち

ふぐの生態は他の魚ではなかなか見られないほど個性的ですが、反対にふぐにはない不思議な生態を持つ魚も数多く存在します。

カクレクマノミ

人気映画に登場するキャラクターのモチーフになったともいわれているカクレクマノミは、美しいオレンジ色の体が特徴の鑑賞魚です。
カクレクマノミは性転換するという驚くべき生態を持ち、最初はオスでもメスでもない状態で生まれますが、群れでの生活のなかで一番大きい個体がメスに、その次に大きい個体がオスになります。そして何らかの理由でメスが死んでしまうと、二番目に大きかった個体がメスに性転換します。

トビウオ

トビウオは、その名の通り海の上を飛ぶという習性を持つことで有名ですが、その体には翼のような胸ビレが付いており、これは多くの敵から逃げるために進化してきた結果だと考えられています。
トビウオの飛距離は平均で100〜300mとされており、フェリーなどに乗る機会があったときには是非一度その神秘的な姿を近くで観察してみましょう。

ユウレイコンニャクウオ

2019年に新種として公表されたユウレイコンニャクウオは、北海道の知床羅臼沖で採集されたコンニャクウオ属に分類される魚です。ゆったりと泳ぎながら、細長い糸のように伸びた胸ビレ使って餌を探す姿がまるで「幽霊」のように見えることが名前の由来となりました。
150種類ほど存在するコンニャクウオのなかでも、このような細長い胸ビレを持つ魚はほとんどいないとされています。

マンボウ

大きな体でゆったりと泳ぐ姿が人気のマンボウは、実はフグ目に分類されるふぐが進化した魚といわれています。
生態はまだまだ謎が多く、現在も研究が行われていますが、沿岸や近海に生息していたふぐが外洋へと拠点を広げてマンボウへと進化していったと考えられており、ふぐに似た骨格の特徴を持つなどの共通点がみられます。

そのほかにも、口から水を発射して獲物を狙うテッポウウオや、オスが出産をする能力を持つタツノオトシゴ、平常時と興奮状態で縞模様の方向が変わるカツオなど、海の中にはそれぞれ個性的な生態を持つ魚たちが数多く暮らしています。

まとめ

ふぐをはじめとする不思議な生態の魚たちをご紹介しました。
海で暮らす生き物のなかには、新種はもちろん、私たちがこれまで親しんできた魚であっても生態のメカニズムなどが最近になって明らかにされることも多く、現在もたくさんの人々の手によって研究が進められています。

もしかすると、ふぐの仲間も今見つかっているのは実はごく一部であり、広い海ではまだまだ私たちの知らない新種や、独自の進化を遂げた不思議な生態を持つふぐが暮らしているのかもしれませんね。

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