ふぐ愛好家らによって6年前から開催されている人気の行事
2015年9月12日、天然と養殖のトラフグを食べ比べる「利き河豚(ふぐ)味比べ会」が、山口県下関市彦島西山町のフグ料理専門店「ふく楽舎」で開催されました。
この「利き河豚(ふぐ)味比べ会」は、ふぐ愛好家が集まる「下関ふくを食す会」によって、南風泊漁港での初セリを前に6年前から開催され、毎年多くの市民が参加して大変な盛り上がりを見せています。
会には、下関市長の中尾友昭氏をはじめとする約60人が参加し、徳山沖で取れた約6キロの天然トラフグをその場でさばくパフォーマンスも行われました。
こんなにも間近でふぐ料理人の華麗な手さばきを見られる機会は滅多にないと、参加者はカメラ片手にじっくりと見入っていました。
当てるのは難しい? 天然VS養殖食べ比べ
各テーブルにふぐ刺しとふぐちり鍋が用紙され、いよいよ食べ比べスタート。どちらが天然トラフグだろうかと、参加者は真剣な面持ちで食べ比べながら、ふぐ料理を存分に味わっていました。
昨年に続いて「利き河豚(ふぐ)味比べ会」に参加したという下関市教員の山崎健太郎さん(24)は、「養殖ものも美味しいですね。天然物かと思った。やられました。」と、ふぐ料理を前に終止笑顔で味比べを楽しんでいました。
天然と養殖の違いをハッキリさせるコツ?
比べて食べなければ天然との味の差は分からないほど養殖技術も相当に向上しました。
近年は養殖トラフグ普及により、一年中ふぐ料理を楽しめるようになってきましたが、やはりこれからの時期がふぐの旬。最適なタイミングで、旬のものをいただく喜びを是非味わっていただきたいものです。
なお、ふぐ料理はただ切って食すだけでは本来の美味しさを引き出せません。身の水分量などを考えながら〆る時間を決め、熟成させる技術が必要不可欠です。この工程を省いてしまうと、どんな上等の天然トラフグでも美味しくいただけません。
もちろんこの工程を行った上で開催される「利き河豚(ふぐ)味比べ会」は、純粋に身の美味しさを比べる事ができる下関ならではのイベントだと言えるでしょう。
ちなみに、刺身よりは「ふぐちり」などの熱を加えた身のほうが、天然と養殖の違いがよく分かるという説も。この冬は、ふぐの食べ比べに挑戦してみてはいかがでしょうか?